高校生の息子の涙に、心を持っていかれた日

子育ての出来事

最近、四男の体調がずっとよくありません。

学校を休む日も増えました。行けても早退してしまうことがあります。

その日も朝からしんどそうでした。

遅刻して学校へ送る車の中で、四男が言いました。

「しんどいから休みたいけど、休みすぎだからダメだよな。とりあえず頑張るけど、早退するかも」

そう言って学校へ向かいました。

私は仕事中もずっと気になっていました。連絡は来ていないかな。大丈夫かな。何度もスマホを見てしまいます。

昼休憩になり、四男にLINEを送りました。「大丈夫?」「お迎えいる?」「今から休憩入るね」

既読はつきません。

昼食を食べ始めたその時、お迎えをお願いするLINEが届きました。慌てて学校へ向かいました。

いつもと何かが違う

昼休憩は短いので、急いで保健室へ向かいます。でも、その日はなかなか出てきません。時間も気になる。四男の様子も気になる。何だかいつもと違う気がしました。

やっと出てきた四男は、見た目はいつも通りでした。少し安心して、「大丈夫?」と聞くと、「やばいよね。休みすぎで」と答えました。

私は体のことばかり気になっていたので、「そーじゃなくて体よ!」と言いました。

すると、「ああ、もう無理無理。ご飯も食べれん」と普通に返事が返ってきました。

校門を出る前に

車に乗り込んで、すぐでした。

表情がおかしい。

校門を出る前には、もう涙があふれていました。泣き出したというより、こらえていたものが堪えきれなくなったような感じでした。いろんな感情がこぼれ落ちているように見えました。

私は驚いて、「どうしたの?」「何か言われた?」と聞きました。

でも返ってくるのは、「別に」だけ。

しばらくして、絞り出すように言ったのは、「もう、あんまりお母さんに迎えにきてもらえんかもしれん。仕事が終わるまで待つしかない」という言葉でした。

聞きたい。でも聞けない

先生に何か言われたのかな。学校で何かあったのかな。思いつくことをいろいろ聞いてみました。

でも返ってくるのは、「何でもない」ばかり。

聞きたい。でも、聞きすぎるのも違う気がする。問い詰めたい。でも問い詰めたらダメな気もする。

バックミラーを何度も見ながら、そんなことを考えていました。

結局、「私は仕事に戻るから、落ち着いたら話聞かせて」そう伝えて職場へ戻りました。後ろ髪を引かれる思いでした。

夕方まで続いたモヤモヤ

家に帰ると、四男は部屋にいました。でも声をかけるのをためらいました。

もしまだ落ち込んでいたら。もし一人になりたい時間だったら。私だったら、そんな時はそっとしておいてほしい気がします。だから夕飯まで様子を見ることにしました。

夕飯の時間に声をかけると寝ていました。起こしたものの、「お腹空いてないから今はいらない」と言われ、そのままにしました。

私はどう接したらいいのかわからず、少し怖かったのだと思います。

心を持っていかれていた

私がお風呂に入っている間に起きてきたようでした。リビングから、いつも通りの話し声が聞こえてきます。

その瞬間、本当に安心しました。そして、その安堵の大きさに自分でも驚きました。

今日一日、こんなにも自分の心が持っていかれていたんだ。そう気づいたのです。

その後はいつも通りでした。一緒に食事をして、普通に話をして、私の買い物の調べ物までしてくれました。

私は何も聞きませんでした。泣いた理由も聞きませんでした。今の穏やかな時間を壊したくなかったし、四男を信じたかったからです。

いつか話したくなったら話してくれる。そんな気がしました。

まだ私にできること

課題は山のようにあります。まずは体調が回復することを願うばかりです。

子どもたちは大きくなりました。親のやることはどんどん少なくなっています。送り迎えも減り、手を貸す場面も減り、親の出番は少なくなりました。

それでもその日、「迎えに来て」というLINEを見て、私は車を走らせました。

心配でたまらない一日でした。でも同時に、まだ私にできることがあったんだな。そんなことも思いました。

子育てが落ち着いてきた今だからこそ、そう思えたのかもしれません。

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