夫の誕生日には子どもたちの手形を。15年続けた、我が家の恒例行事

子育てのあとで思うこと

夫の誕生日が近づくと、私は100円ショップへ行って、色紙と絵の具を買っていました。

夫への誕生日プレゼントは、子どもたちの手形を押した色紙。

いつから始めたのかは、もう覚えてはいない。

たぶん、子どもが4人になってからだったと思うけれど、もっと前からだったかもしれないな。

手形を押すのが子どもたちも楽しそうだったし、夫も子どもの成長がわかるものなら喜んでくれそうだなと思ったんです。

それに、みんなで作るのがいいなと思ったんです。

そんな感じで始めたものが、いつの間にか我が家の恒例行事になっていました。

夫の誕生日が近づいたら、

「さあ、今年もやるよ」

と、子どもたちを集める。

新聞紙を敷いて、雑巾を用意して、色紙を囲む。

子どもが小さい頃は、これがなかなか大変だったな。

4人分の手に絵の具をつけて、色紙に押す。

手形を押したら、絵の具でベタベタの手で他のものを触らないように、すぐに手を洗わせる。

でも4人いる。

ひとりの手を洗わせている間に、別の子が動き出す。

手形を押すまでに絵の具が乾いてしまって、うまくつかなくて慌てることもある。

最後には洗面所まで絵の具が飛び散っている。

今思えば、結構なてんやわんやだったんです。

子どもたちは、覚えたての字で自分の名前やメッセージを書きました。

鏡文字になっていることもありました。

大きくなると、今度は「どこに手形を押すか」で兄弟げんかが始まることもあったな。

それでも、嫌がることはなかった。

めんどくさそうにブツブツ言うことはあっても、

「あー、はいはい。今年もこの時期ね」

という感じ。

夫は、毎年本当に嬉しそうでした。

最初は、まさか毎年もらえるとは思っていなかったみたいです。

できあがった色紙を部屋に飾って、とても喜んでくれていました。

子どもたちが大きくなって、家から出るようになると、4人揃うことも難しくなりました。

それでも誕生日が近づくと、4人で予定を合わせていました。

ある年は、家ではなくファミレスでこっそり手形を押したこともあります。

その頃には、私はもうほとんど用無し。

4人がわいわい言いながら作っているのを、私は見ているだけ。

小さい頃は、私が手を貸さないとできなかったことなのに。

いつの間にか、4人だけでできるようになっていました。

最初の頃の色紙を見ると、余白がいっぱいある。

小さな小さな手形が、ちょこんと押されている。

それが何年も続くうちに、だんだん手形が大きくなっていった。

一枚の色紙では収まらなくなって、見開きの色紙に変えた。

それでも最後のほうは、見開きいっぱいに手形が並んでいる。

重なっているところもある。

立派になったなと思う。

……でも、可愛さは、もうあんまりない。

そして、いつの頃からか、兄弟の順番と手の大きさの順番が同じではなくなっていました。

4人とも、それぞれ手の大きさが違う。

兄弟でも、こんなに違うんだなと思いました。

色紙は全部とってあります。

直近の2年分は、まだリビングに飾っています。

この恒例行事は、一昨年まで続いていました。

たぶん15年くらい。

去年は長男がコロナになっていて、できなかったな。

タイミングを逃してしまったら、なんとなくやる気になれなくて、そのままになってしまったな。

そして今年も、なんとなくやらなかった。

もう、手の大きさが変わらなくなったからかもしれない。

夫は、やめてしまってから、ときどきぼそっと不満を漏らしている。

何の価値もないプレゼントなのに。

100円ショップで買った色紙に、子どもたちの手形を押しただけ。

それでも、夫は本当に楽しみにしてくれていた。

子どもたちも、ブツブツ言いながら毎年付き合ってくれた。

ただの紙切れだけど、私たち家族にとっては大切な思い出なんだな。

何年分あっても色紙だから、それほど邪魔にもならない。

だから、これはずっと捨てられない。

2年も空いてしまったけれど、本当はもう一度やってみたい気もするんです。

もう、手の大きさは変わらないんだけどね。

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