授業参観というと、教室の後ろで静かに子どもの様子を見守る。
そんなイメージを持つ方が多いかもしれません。
でも、4人の息子を育てていた我が家の授業参観は、少し違いました。
息子たちはみんな2歳差。
小学生が3人いる時期は、授業参観の日が重なります。
45分の授業の中で3つの教室を回る。
私にとって授業参観は、毎回「作戦会議」から始まる一日でした。
作戦会議は「今日は何の授業?」から
まずは子どもたちに聞きます。
「今日は何の授業?」
「発表はある?」
「順番はわかる?」
また、学校へ行く用事があるときには先生にも相談しました。
PTAやボランティア、役員の仕事で学校へ行くことも多く、子どものことで呼ばれることもしばしば。
そんな機会に担任の先生へ、
「授業の流れを教えていただけますか?」
「発表の順番が決まっていたら知りたいです。」
とお願いすると、先生方はいつも快く協力してくださいました。
小さな学校だったこともあり、担任の先生だけでなく、校長先生や教頭先生まで状況を理解してくださっていて、本当にありがたかったです。
先生から聞いた予定と、子どもたちから聞いた情報を照らし合わせながら、
「最初は長男。」
「そのあと次男。」
「最後に三男。」
そんなふうに家族みんなで作戦を立てていました。
それでも、予定どおりには進まない
とはいえ、授業は予定どおりには進みません。
少し時間が押したり、予定が変わったり。
教室を移動している間に発表が終わってしまったこともありました。
親子で一緒に作業をする授業に間に合わず、息子が一人で取り組むことになった日もあります。
そんな日は、帰宅すると少し機嫌が悪くて、
「見てなかったでしょ。」
と言われることもありました。
全部を見てあげたい。
でも、体は一つしかありません。
何度も「ごめんね」と思いました。
「もうすぐ順番回ってくるよ」のメールに救われて
それでも、うれしい思い出もたくさんあります。
当時はまだLINEがなかった時代。
他のお母さんたちがメールで、
「もうすぐ順番回ってくるよ。」
と連絡をくれたことが何度もありました。
そのおかげで、ギリギリ間に合った発表もあります。
本当に助けられました。
子育ては一人でするものではない。
あの頃、何度もそう感じました。
教室の後ろに、私を探す目
授業中、教室に入ると息子がキョロキョロと後ろを見ています。
私を探しているんです。
目が合うと、一瞬だけホッとしたような顔。
でも次の瞬間には、
「あっ、いるのね。」
というように、何事もなかった顔をして授業に戻ります。
あの表情が、今でも忘れられません。
思春期になると、
「どうせ『来るな』って言っても来るんでしょ。」
なんて半分あきれたように言われることもありました。
でも家に帰れば、
「あれ、見た?」
「あのとき先生がね。」
と、その日の出来事を話してくれる。
だから私は、心のどこかで思っています。
本当は、来てほしかったんじゃないかなって。
懇談会も、また作戦会議
授業参観が終われば、今度は懇談会です。
これも兄弟全員同じ時間。
事前に内容を確認して、
「今回はこのクラスを最初に。」
「こちらは後から先生に聞こう。」
と、また作戦会議。
どうしても参加できないときは、他の保護者の方にお願いしたり、先生に事情を話して進めてもらったり。
そして懇談会が終わると、職員室へ。
先生から改めて内容を聞くのが、我が家のお決まりでした。
今、四男の授業参観で思うこと
今は四男が高校生。
授業参観はまだあります。
でも高校になると保護者は少なく、私一人だけという日もあります。
小学校では45分の間に何度も階段を駆け上がり、駆け下りていた私。
あの頃とはずいぶん景色が変わりました。
それでも私は、授業参観が好きです。
家では見せない表情。
友達と話す姿。
先生とのやり取り。
子どもが過ごしている「外の世界」を、ほんの少しだけ覗かせてもらえる時間だから。
全部の発表を見られたわけではありません。
全部の懇談会に参加できたわけでもありません。
それでも、その時その時でできる精一杯を重ねてきました。
走り回った授業参観も、家族みんなで立てた作戦会議も、助けてくださった先生方や保護者の皆さんの優しさも。
今ではどれも、4人の子育ての大切な思い出です。


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